目次
はじめに
腎臓は、「沈黙の臓器」と呼ばれ、日常生活の中で黙々と自分の役割を果たし、慢性の腎臓病になった際にも、最後の最後まで痛みがないこともあるのです。

痛みが表に現れた時には、手遅れの時が多く、人工透析の選択を迫られてしまい、今までの日常が大きく変わってしまいます。
人工透析の患者数は現在約35万人とも言われ、人工透析に陥った際は健康寿命が短くなってしまうのです。
腎臓のことだけを気を付ければいい訳ではなく、血糖値が高い糖尿病や高血圧なども腎臓を疲弊させるために対策が必要になります。

今日から腎臓を守り、更に強化していくことで、他の重病のリスクを大幅に抑えることができるので、ぜひ、腎臓を守っていく習慣を身に付けましょう。

沈黙の臓器の働きを知る
腎臓の働きが低下をしてしまうと寿命も短くなり、医療の進歩で人工透析後の余命も延びてはいますが、おおよそ半分ぐらいになってしまうのです。
更に、透析は週に3〜4回は病院に通い、1回に4〜5時間の治療を行う必要があり、ほぼ半日病院で過ごし、透析後も疲労で動けないことも多いのです。

そして、医療費ももちろんかかり、日本には高額療養費制度、特定疾患療養証等があるとは言え、毎月の医療費もお財布を直撃し、家計を圧迫してしまいます。
しかし、透析のことは知っているが腎臓の働きを知らない方も多く、どのような行動が腎臓に悪いかもわからない状態にあることも。

まずは、腎臓の働きを知ることが重要になり、知ることで自分なりの対策や改善方法が見えてくるので、しっかりと腎臓の働きを学んでいきましょう。
腎臓はどんな臓器なのか
腎臓は、腰のやや上、背中側に左右一対で位置するソラマメ形の臓器、大きさは握りこぶしほどで、重さは1個約120〜150gと小ぶりですが、その働きは全身の健康を支える要となっています。
腎臓は、1日に約150リットルの血液を糸球体で濾過し、 この濾過された液体は原尿と呼ばれます。

原尿の大部分は、体に必要な成分として再吸収され、最終的には1〜2リットルの尿として排泄され、このことによって血液中の老廃物や不要な塩分、余分な水分が取り除かれ、体内の水分量や電解質のバランスが保たれます。
腎臓の内部には、ネフロンと呼ばれる微細なろ過装置が約100万個ずつ存在し、ネフロンは糸球体と尿細管からなり、血液を濾過して不要物と必要な成分を選別します。

糸球体が血液をろ過し、尿細管が必要な水分や電解質を再吸収することで、体に必要な物質だけが戻され、不要な老廃物は尿として体外へ排出される仕組みです。

腎臓の役割は、老廃物を除去するだけではなく、血圧を調整するレニンというホルモンを分泌したり、骨の健康を守るビタミンDを活性化させます。
さらに、赤血球の生成を促すエリスロポエチンを分泌するなど、体全体の恒常性を保つ多彩な機能を持ち、この機能が滞ると、血圧の上昇や骨の脆弱化、貧血など全身に影響が及びます。
腎機能が低下をしていくと
腎臓は、初期の異常を自覚しにくいことから「沈黙の臓器」とも呼ばれています。
腎機能が低下し始めても、痛みや顕著な症状はほとんど見られず、検査以外で異常を察知することは困難ですが、腎機能が半分程度まで低下すると、徐々に身体に変化が現れ始めます。

まず、腎臓の機能低下により、血液中の余分な水分や塩分の排出が滞り、足首やくるぶし周辺の腫れぼったさ、起床時の顔や手のむくみなどがみられ、長時間の座位、過剰な塩分摂取、アルコールの摂取もむくみを助長するため、注意が必要です。
腎機能がさらに低下すると、老廃物が血液や皮膚に蓄積し、かゆみ、湿疹、肌の乾燥などの皮膚トラブルを引き起こします。

初期段階では、水分を多く尿として排出することで体内のバランスを維持しようとしますが、悪化すると腎臓の水分排出機能が低下し、尿量が減少します。
その結果、体内に余分な水分が留まり、むくみが慢性化、さらに、腎臓のろ過機能の低下により、老廃物や尿毒素が血液中に蓄積し、疲労感、倦怠感、食欲不振など、全身の不調を招くのです。

腎臓は、一度失った機能の回復が困難な臓器なので、むくみや皮膚のかゆみ、尿の異常、原因不明の疲労感や倦怠感などの兆候を見逃さず、早期に医療機関を受診することが重要になっていきます。
腎機能と尿の関係性
腎臓の尿を濃縮する機能が低下すると、尿細管での再吸収が不十分になり、尿の量や排尿回数が増える「頻尿」が起こります。
正常な成人であれば1日に約1.5〜2リットルの尿を排出し、トイレの回数はおよそ5〜7回程度ですが、腎機能が弱ると1日2リットル以上、8〜10回以上トイレに行くこともあり、夜間に何度もトイレに行く「夜間頻尿」も腎機能低下のサインの一つです。

反対に、腎機能がさらに低下すると「乏尿(ぼうにょう)」や「無尿」と呼ばれる状態に陥ることがあります。
乏尿は一日の尿量が400ml以下、無尿は100ml以下と定義され、老廃物や余分な水分を排出できないため、体内に毒素がたまり「尿毒症」を引き起こす危険があります。

さらに水分が血液にたまって心臓や肺へ負担をかけ、「肺水腫」などの重篤な合併症を招くこともあります。
また腎臓の障害は尿の性状にも影響します。代表的なのが「蛋白尿(たんぱくにょう)」、通常は血液中のタンパク質は尿に出ませんが、腎臓の糸球体が傷つくと血中のタンパク質が漏れ出し、尿中に含まれるようになります。
これは慢性腎臓病の初期サインとしても重要で、他にも、赤褐色やコーラ色の尿が出る「ミオグロビン尿」は、筋肉の崩壊によってミオグロビンが尿に混ざることで起こり、腎臓への大きな負担を示します。

さらに、白く濁った「膿尿(のうにょう)」は尿路感染症や腎盂腎炎などの炎症が原因で見られる症状です。
このように腎機能の低下は尿の量や回数だけでなく、色や成分の変化としても現れ、毎日の排尿の様子を観察し、回数や量、色、においなどに異常があれば早めに医師に相談していきましょう。
腎臓の機能が落ちると合併症にも
腎臓は、血液を浄化して体の水分や塩分、酸塩基のバランスを保つ重要な臓器です。
その働きが低下すると、体内の老廃物や余分な水分が排出されにくくなり、体のあらゆる臓器や血管に負担をかけ、腎臓は血管と密接な関係を持つため、腎機能が低下するとさまざまな合併症を引き起こす可能性があり、早期から注意が必要です。

代表的なのが高血圧で、腎臓は血圧を調整するレニンというホルモンを分泌しており、腎機能が落ちると血圧を適切にコントロールできなくなります。
血圧が高くなると心臓は強い力で血液を送り続ける必要があり、心臓への負担が増大。
さらに、高血圧が腎臓の細い血管を傷つけることで腎機能は一層低下し、血圧がさらに上がるという負のループを形成し、この状態が長く続くと、心筋梗塞や心不全、脳卒中といった心血管疾患を招く危険が高まります。

また腎機能の低下は動脈硬化の進行にも関係し、腎臓が血中の余分な塩分や老廃物を十分に排出できないと、血管内皮に炎症や酸化ストレスが生じ、血管が硬く狭くなりやすくなります。
動脈硬化が進むと血流が滞り、心臓や脳の重大な病気につながるほか、腎臓への血流も悪化して機能低下を加速させるという悪循環が起きます。
腎機能の低下は高血糖や脂質異常症とも深く関わり、腎臓の働きが衰えることで糖や脂質の代謝が乱れ、血糖値や血中脂質が上昇してしまいます。

これが動脈硬化や糖尿病、脂質異常症を引き起こし、結果として腎臓にさらなる負担をかけます。
このように腎機能の低下は単に腎臓だけの問題ではなく、心臓や血管、代謝全体に広がる合併症の引き金となってしまうのです。
腎臓病にも様々な種類がある
腎臓病と一口にいっても、その種類や原因、進行のしかたはさまざまです。
腎臓の異常がどのように発生したかによって「原発性」と「続発性」に大別され、さらに病気の発生や進行のスピードによって「急性」と「慢性」に分けられ、症状や治療法、かかる診療科が異なり、早期に正しく把握することが重要です。

まず「原発性腎臓病」とは、腎臓自体に原因があるものを指し、代表的なのが糸球体腎炎です。
腎臓の糸球体に炎症が起きて血液をろ過する機能が低下し、血尿やたんぱく尿を引き起こします。

また、腎臓の間質(細胞のすき間)に炎症が起きる間質性腎炎もあり、薬や感染症が原因で腎機能の障害を生じ、これらは腎臓そのものに炎症や損傷が発生するため、腎臓内科や腎臓専門医での診断と治療が欠かせません。
一方「続発性腎臓病」は、腎臓以外の病気が原因で起こるタイプになり、代表的なのが糖尿病性腎症で、高血糖による血管のダメージが腎臓の糸球体を傷つけます。
高血圧が長く続くことで腎臓の血管が硬くなる腎硬化症、尿酸がたまって腎臓に障害を与える痛風腎なども続発性腎臓病に含まれ、糖尿病や高血圧、痛風などの治療を同時に行わないと腎臓への負担がさらに増していきます。
進行のスピードによる分類では、急性と慢性があり、急性腎臓病は、数時間から数日という短期間で症状が現れるのが特徴です。
代表例は、急性糸球体腎炎で、かぜや溶連菌感染などの感染症がきっかけとなることが多く、突然の血尿やむくみ、尿量の減少がみられ、早期に適切な治療を行えば回復が期待できますが、放置すると慢性化する恐れがあります。
これに対し、慢性腎臓病(CKD)は、数年から数十年という長い時間をかけて少しずつ腎機能が落ちていきます。

生活習慣病や加齢が主な原因で、初期は自覚症状が乏しいため健診での早期発見が重要で、慢性腎臓病は進行すると透析や腎移植が必要になることもあります。
このように腎臓病は原因や進行の速さによって多様な姿をとり、必要となる診療科も内科や泌尿器科、感染症科など複数に及ぶことがあります。
まとめ
腎臓は私たちの体を静かに支える臓器であり、老廃物の排出、血圧調整、ホルモン分泌など多彩な役割を果たしますが、異常があっても自覚症状が乏しいため「沈黙の臓器」と呼ばれます。

腎機能が落ちれば、むくみ、疲労、皮膚トラブル、頻尿・乏尿といったサインが現れ、進行すると高血圧や動脈硬化、心疾患、糖代謝の乱れなど多くの合併症につながります。
腎臓病には腎臓自体が原因の原発性、糖尿病や高血圧などから波及する続発性、そして急性・慢性といった進行スピードの違いがあり、どのタイプも早期発見と適切な対策が鍵になります。

今回の内容では、腎臓の仕組み、腎機能低下のサイン、尿との深い関係性、合併症の危険性、そして腎臓病の種類まで幅広く解説、腎臓を知ることで、自分で守れる行動が必ず見えてきます。
この記事を読んでくださったあなたの健康が、今日よりさらに強く守られていくことを願っています。読んでいただき心より感謝申し上げます。

最後まで見ていただきありがとうございました。
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