【腸から若返り】シニア便秘を解決 老化知らずの美便生活 人には聞けない便秘の悩みに

健康

 

 

 

 

はじめに

 

 

 年齢を重ねると、腸の動きが鈍くなったり、水分摂取が減ったり、薬の影響を受けたりして、便秘が慢性化しやすくなります。

 

 

 ですが、便秘は「年のせい」だけではありません。腸内環境や生活習慣を見直すことで、改善できることがたくさんあるのです。

 

 

 シニア世代の便秘を「老化の一部」としてあきらめるのではなく、腸を整えて“美便”を手に入れるための生活術を紹介していきます。

 

 

 美便とは、毎日の腸内環境から生まれる、つややかでにおいの少ない、するんと出るお通じのことになり

 

 

 食事や運動、リズムある生活で腸が元気になると、自然とお通じも整い、肌の調子がよくなり、免疫力や気分まで上向きになっていきます。

 

 

 お通じが快調になると、気持ちも明るく前向きになります。「最近なんだかスッキリしない」「お腹の張りが気になる」そんな方こそ、今日から“美便生活”を始めてみましょう。

 

 

美便が毎日の健康のメーターに

 

 

 毎日の便の状態は、腸内環境や生活の乱れを映し出す“健康のメーター”です。

 

 

 まずは、腸がどう動いて排便に至るのか、基本のメカニズムを知ることから始めていき、腸の働きを理解することで、自分の便のサインに気づきやすくなり、体調管理にもつながります。

 

 

若い人は綺麗な便を出している

 

 

 「最近、トイレの時間が長くなった」「いきまないと出ない」「出た後もすっきりしない」そんな便通の悩みは、年齢とともに増加してきます。

 

 

 一方で、若い人の多くは、あまりいきまず、自然にするんと出る“美便”を日常的に経験しています。

 

 

 美便とは、少しいきむだけでスムーズに出て、排便後もすっきりとした気持ちになれる理想的な便のことです。

 

 

 形はバナナ状で、ほどよい硬さと水分を保ち、においもきつくない、こうした便は、良好な腸内環境から生まれます。

 

 

 腸内の善玉菌が元気に働き、食物繊維や水分、適度な運動が習慣になっていると、美便は自然と作られるのです。

 

 

 若々しく見える人、気持ちが明るい人は、内側の健康も整っており、腸内環境が整っている人は、代謝が良く肌もきれいで、免疫力も高い傾向に

 

 

 つまり、美便は「若さの証」、年齢に関係なく、腸内環境を整えることで、誰でも美便習慣を手に入れることができます。

 

 

デトックスで腸内がピカピカ

 

 

 シニア世代にとって、便秘や下痢は実に身近な悩みのひとつ、とくに便秘は女性に多い印象がありますが、実は年齢とともに男性にも増えていきます。

 

 

 「もう何日もお通じがない」「やっと出たけど、コロコロと硬くて残便感がある」といった声も少なくありません。

 

 

 これは、腸のぜん動運動が衰えたり、水分摂取が不足したり、腸内環境が乱れたりすることが原因になります。

 

 

 腸は体内で食べ物を消化・吸収し、不要なものを排泄する重要な役割を担っているのですが、便秘が続くと食べたものの「かす」がいつまでも腸内にとどまり、発酵してガスを発生させたり、有害物質を再吸収させたりすることがあります。

 

 

 これは体にとって非常に負担で、肌荒れ、口臭、疲れやすさ、免疫力の低下など、さまざまな不調を引き起こす要因となります。

 

 

 こうした状態を改善するには、腸内に溜まった老廃物をきちんと排泄することが大切になり、これが「デトックス」です。

 

 

 デトックスというと特別なことのように感じられるかもしれませんが、腸の中をきれいに掃除する=スムーズに便を出すというのは、毎日できる最も身近なデトックス方法なのです。 

 

 

 腸のデトックスがうまくいくと、腸内はまるでピカピカに磨きあげたようにすっきりし、腸内環境が整えば、善玉菌が増え、悪玉菌が減少し、便のにおいや形もよくなります。

 

 

 腸が綺麗になると肌の調子が自然と整い、体のだるさも軽くなり、気分も明るくなっていきます。

 

 

便の成分の3分の1は腸内細菌

 

 

 「便は食べたもののカス」そう思っている人も多いかもしれませんが、実はそれだけではありません。

 

 

 便の約80%は水分でできており、残りの20%が固形成分、この固形部分の内訳を見ると、3分の1は食べ物のカス、3分の1は腸の粘膜が剥がれ落ちたもの、そして残りの3分の1は腸内細菌で構成されています。

 

 

 そう、便の大事な成分のひとつが「腸内細菌」、私たちの腸内には、約100兆個もの細菌がすみついており、その総重量はなんと約1kgにもなります。

 

 

 この腸内細菌たちは、善玉菌・悪玉菌・日和見菌に分かれ、食べ物を分解したり、ビタミンの合成、免疫を整えたりと、さまざまな役割を担っています。

 

 

 そして、腸内細菌の死骸や老廃物が、便の中に混ざって排出されているのです。

 

 

便秘は悪玉菌が増加する

 

 

 便秘が続くと、お腹が張って苦しいだけでなく、腸内環境に深刻な悪影響を及ぼし、問題となるのが悪玉菌の増加になります。

 

 

 大腸内に便が長くとどまると、腸内の温かさと湿気によって、便の中の成分が腐敗し始め、悪玉菌が活発に働き、食べ物のカスを分解してアンモニアやインドール、スカトールといった悪臭のもととなる有害物質を発生させます。

 

 

 善玉菌もまた、食べ物のカスを分解しますが、乳酸、酢酸、酪酸といった体に有益な短鎖脂肪酸をつくり出し、腸内を酸性に保って悪玉菌の増殖を抑えたり、腸のぜん動運動を促進したりする働きをもっています。

 

 

 つまり、同じ「分解」でも善玉菌と悪玉菌ではその結果がまったく異なるのです。

 

 

 善玉菌が好むのは、食物繊維やオリゴ糖などの植物性の栄養素ですが、悪玉菌は動物性たんぱく質や脂質、特に高脂肪・高タンパクな食事を好みます。

 

 

 便秘が続くと、腸内に未消化の脂質やたんぱく質が長く残るため、悪玉菌の活動がますます活発になり、腸内のバランスが崩れていくのです。

 

 

 さらに、腸内に存在する「日和見菌」は、善玉菌と悪玉菌のうち、優勢な方の味方をする性質を持っているため、悪玉菌が優勢になると、日和見菌も悪玉菌側に傾き、腸内は一気に悪玉菌優勢の状態に変わります

 

 

 これが続くと、腸の粘膜が炎症を起こしやすくなり、肌荒れ、免疫低下、疲労感など、全身の不調につながっていくのです。

 

 

腸年齢が若い人は見た目と比例

 

 

 私たちの体には「実年齢」とは別に、「腸年齢」というものが存在します。

 

 

 これは腸内環境の状態を年齢に換算したもので、腸内細菌のバランスや腸の働きが良いほど若く、乱れていると高齢化しているとされます。

 

 

 二十代、三十代の若いうちは、腸内細菌のバランスが自然に保たれており、善玉菌、とくにビフィズス菌が優位な状態にあります。

 

 

 しかし、50代を超えるころから、このビフィズス菌が減少し始め、代わって悪玉菌が増えていき、加齢により腸の動きが鈍くなり、便秘になりやすくなることも腸内環境の悪化に拍車をかけてしまいます。

 

 

 便秘が慢性化すると、腸年齢は実年齢よりもどんどん高くなっていく一方で、毎日スムーズに“美便”が出ている人は、腸内環境が整っており、腸年齢が若い傾向にあるのです。

 

 

 腸が若ければ、便はにおいも少なく、形も良く、排便後のすっきり感もあり、腸年齢が若い人は見た目も若くなることがわかっています。

 

 

 腸内環境が整うと、肌の調子が良くなり、吹き出物やくすみも減少し、脳にも好影響があり、ストレスに強く、前向きな気持ちを保ちやすいのです。

 

 

便秘のこと知っていこう

 

 便秘とひとことで言っても、その原因やタイプ、体への影響はさまざまです。

 

 

 「何日出なければ便秘?」「出ているのにスッキリしないのは?」など、意外と知られていないことも多いのです。

 

 

 まずは、便秘の正体をしっかり理解することから始めていき、正しく知ることで、自分に合った対策が見えてきます。

 

 

排便は毎日にこだわらないように

 

 

 「毎日出ないと便秘」と思い込んでいる方は多いかもしれませんが、実は排便の回数だけで便秘かどうかを判断することはできません。

 

 

 たしかに、排便は毎日あるのが理想的ではありますが、だからといって、二日に1回、あるいは三日に1回の排便でも、すぐに「便秘」と決めつける必要はありません。

 

 

 たとえば、二日に1回でも、決まった時間にスムーズに排便があり、便の形やにおいも良好、出した後に腸がすっきりする感覚があるのであれば、それは「健康的な排便」と言えます。

 

 

 つまり、排便が「定期的」で「質がよい」ことが大切であり、「毎日かどうか」にばかりとらわれる必要はないのです。

 

 

 反対に、毎日排便がある人でも、便が硬くて出にくい、いきまないと出ない、排便後に残便感がある、という場合は、それはれっきとした便秘のサイン。

 

 

 また、無理に下剤などで排便を誘導している場合も「排便の自然なリズム」が損なわれており、腸の働きが不安定になっている可能性があります。

 

 

 便秘とは、「便が十分量かつ快適に排泄できない状態」を指し、単純に回数だけでなく、「腸がすっきりしているかどうか」「排便後に心地よさがあるかどうか」がとても重要な指標なのです。

 

 

 つまり、便秘の判断基準は「出ているか」ではなく、「どう出ているか」にあります。

 

 

 毎日の排便にこだわるあまり、必要以上にプレッシャーを感じてしまったり、無理な排便習慣をつくってしまうことのほうが、かえって腸内環境を悪化させる原因になってしまいます。

 

 

便意のタイミングも関係?

 

 

 便秘対策として「朝の排便」がよく勧められ、これは、朝起きて体が動き始めることで腸のぜん動運動が活発になり、排便しやすい状態になるからです。

 

 

 とくに朝食をとることで“胃結腸反射”と呼ばれる反応が起こり、自然と便意が促される仕組みがあるため、朝は排便の理想的なタイミングとされています。

 

 

 しかし、朝以外の時間に便意を感じることもあり、たとえば、昼食後や夕食後など、食後のタイミングで腸が動き出すこともよくあるため、そのときに自然に便意を感じるのであれば、決して問題ではありません。

 

 

 大切なのは「時間帯」ではなく、「毎日ほぼ同じ時間帯に便意が起こる」という“排便のリズム”が保たれているかどうかです。

 

 

 また、毎日決まった時間に便意があるけれど、それが朝でない場合でも、無理に朝にこだわる必要はありません。

 

 

 排便後にスッキリ感があり、不快感がなければ、それはその人にとって理想的なリズムといえるでしょう。

 

 

 むしろ、朝に出さなきゃと無理にトイレにこもることのほうが、ストレスや習慣の乱れにつながることもあるのです。

 

 

 「私の排便リズムはこれでいいんだ」と自分自身のリズムを理解し、便意のタイミングを見逃さず、自然な流れで排便できる体づくりを目指していきましょう。

 

 

美便には水分量が重要に

 

 

 美便を目指すうえで、忘れてはならないのが「水分量」ですが、便秘になると腸内に便が長くとどまり、その間に腸が水分をどんどん吸収してしまい、どんどん硬くなり、出すのが大変な状態に。

 

 

 便が硬くなりすぎると、まるで石のような塊になり、排便時に強く、いきんでもなかなか出てこなくなることもあるのです。

 

 

 無理に出そうとすると、肛門周辺が切れてしまい、出血や痛みを伴ってしまい、排便そのものが苦痛に変わり、便秘を悪化させるという悪循環に陥ってしまいます。

 

 

 また、硬くてコロコロした便、いわゆる「ウサギのような便」は、大腸が強く収縮してしまっている証拠になり

 

 

 こうした便は、ストレスや緊張が原因で腸の動きが不規則になっているときにもよく見られ、見た目が小さくても出にくく、スッキリ感がないのが特徴になります。

 

 

 これを防ぐには、毎日しっかりと水分をとることを習慣化していき、朝起きた直後のコップ1杯の水は、腸を刺激して自然な便意を促してくれるのです。

 

 

 また、日中もこまめに水やお茶を飲むことで、腸内の便の水分バランスが保たれ、出やすくなります。

 

 

 美便を作るには、まず体の内側に十分な水分を満たしていき対策を、水分は“腸のお掃除役”に変わっていくのです。

 

 

便の色にも重要な意味がある

 

  

 便の状態をチェックするとき、形やにおいだけに注目しがちですが、実は「」も非常に大切な健康のバロメーターになります。

 

 

 健康的な便は、黄褐色や茶褐色をしており、これは腸内で分泌される胆汁酸が食べ物と混ざって消化・吸収される過程で自然に色づいたものです。

 

 

 しかし、この色がいつもと違う場合、体の中で何らかの異常が起きているサイン、たとえば、脂肪をとりすぎると便の色が黒っぽく濃くなり、ベタついたような便になってしまいます。

 

 

 食物繊維が不足すると便が腸内に長くとどまり、こげ茶色に近い色になり、これは腸内環境の乱れを示しています。

 

 

 さらに注意が必要なのが「白っぽい便」と「赤い便」、白っぽい便は、胆汁がうまく分泌されていない可能性があり、肝臓や胆のう、膵臓に異常があるケースも考えられます。

 

 

 また、赤い便は大腸からの出血の可能性があり、痔のこともありますが、場合によっては大腸ポリープやがんなどの病気が隠れていることもあるため、すぐに医療機関を受診しましょう。

 

 

トイレで5分以上いきまない

 

 

 理想的な排便は、トイレに座って30秒もかからず、力まずにスルッと出るのが特徴になり、自然な便意に従ってトイレに入って、短時間でスッキリ排便できる状態になります。

 

 

 ところが、便秘の方は、便が硬かったり量が少なかったりするため、排便に時間がかかってしまうことが珍しくありません。

 

 

 トイレで10分以上、時には20分以上も頑張っているという声も聞かれます。しかし、排便にかける時間は「5分以内」がひとつの目安

 

 

 それ以上かかる場合は、体にとってタイムオーバーで、無理に出そうとするのは避けた方が賢明になります。

 

 

 長時間トイレに座っていると、肛門周辺の血流が悪くなり「うっ血」、これが続くと、痔の原因となり、排便のたびに痛みや出血を伴うようになってしまうのです。

 

 

 また、強くいきむことは一時的に血圧を急上昇させ、心臓や脳への負担に変わり、高齢者にとっては、排便中の血圧上昇が命に関わるリスクとなることも少なくありません

 

 

 便が出ないからといって、長時間トイレに座り続けるのではなく、5分以上出る気配がないときは、いったん席を立ち、水分をとったり、腹部を軽くマッサージしたりして、自然な便意が訪れるのを待つことが大切です。

 

 

お腹が張る原因やゴロゴロと鳴る

 

 

 「お腹がパンパンに張って苦しい」など、お腹が張る主な原因は、腸内にガスがたまってしまう事が考えられます。

 

 

 ガスがたまるのは、飲食中や会話中に無意識のうちに空気を飲み込んでしまっている場合や、炭酸飲料などによるもの、さらには腸内細菌の働きが関係していることもあります。

 

 

 さらに便秘が続くと、腸内に便が長くとどまり、悪玉菌がその便を腐敗させてしまうこともあるので改善が必要になるのです。

 

 

 その過程でアンモニアや硫化水素などの悪臭のあるガスが発生し、お腹が張る原因になり、これは単なる不快感にとどまらず、腸内環境の乱れのサインともいえます。

 

 

 また、お腹の「ゴロゴロ」や「ギュルギュル」といった音は、腸が過剰に動いているときに起こり、これは下痢の前触れであることが多く、ストレスや緊張によって腸が敏感になっている場合にもよく見られます。

 

 

 一方、便秘の場合でも、張りや不快感だけでなく、「鳴るけれど出ない」という現象が起きることもあります。

 

 

 このようなお腹の不調を感じたら、まずは腸をやさしくケアしてあげることが大切になります。

 

  

 湯たんぽや腹巻きなどでお腹を温めたり、ゆっくり深呼吸をして自律神経を整えたりすると、腸の緊張がやわらぎ、ガスの排出がスムーズになることがあります。

 

 

弛緩性便秘を知り対策を

 

 

 ひとくちに便秘といっても、原因や対策も異なり、まず代表的なタイプが「弛緩性(しかんせい)便秘」です。

 

 

 これは、腸管の緊張がゆるみ、腸のぜん動運動(内容物を押し出す動き)が弱くなっている状態で、便がスムーズに運ばれず、大腸の中で長くとどまりがちになるのが特徴になります。

 

 

 特に高齢者に多く見られるタイプで、その背景には運動不足や腹筋の弱さ、加齢による筋力の低下があり、腸も筋肉でできているため、体全体の筋力が落ちると腸の動きも鈍くなってしまい、便秘が慢性化しやすい傾向に

 

 

 このタイプの便秘を改善するには、大腸の動きを活発にしてあげることがポイントです。

 

 

 まず意識したいのが「食物繊維の摂取」、特に不溶性食物繊維は便のかさを増やし、腸の壁を刺激してぜん動運動を促進するため、野菜、きのこ、豆類、穀物などを積極的に取り入れましょう。

 

 

 加えて軽い運動も有効、ウォーキングやラジオ体操、腹式呼吸などを日常に取り入れることで、腸への血流が良くなり、腸の働きが高まります。

 

 

 また、腹筋を鍛えると排便力そのものが上がり、排便時のいきみも少なくて済むようになるのです。

 

 

便意が喪失してしまう直腸性便秘

 

 

 便秘の中には、大腸のぜん動運動や水分量に問題がないにもかかわらず、排便そのものに支障が出るタイプがあり、それが「直腸性便秘

 

 

 この便秘の特徴は、便意そのものが弱くなったり、完全に消失してしまい、通常は便が直腸に到達すると、その刺激が脳に伝わり、排便したいという感覚=「便意」が生まれます。

 

 

 しかし、直腸性便秘ではその信号がうまく伝わらず、便意を感じないまま排便のタイミングを逃してしまうのです。

 

 

 原因のひとつには「便意の我慢」、忙しさや外出先でのトイレを避けたい気持ちから便意を無視し続けていると、脳と腸の連携が鈍くなり、次第に便意が起こらなくなってしまいます。

 

 

 また、坐薬や浣腸、ウォシュレットによる過剰な刺激を日常的に使用していると、自力での排便が難しくなり、直腸性便秘につながることがあるのです。

 

 

 このタイプの便秘を改善するには、「便意を取り戻すこと」が何より重要になり、朝起きたらまずコップ一杯の水を飲んで腸に刺激を与え、朝食をとることで胃結腸反射を活性化させます。

 

 

 そして、お腹を「の」の字にやさしくマッサージすることで、直腸への刺激が高まり、自然な便意が戻りやすくなります。

 

 

腸管が緊張してしまうストレス性便秘

 

 

 「ストレス性便秘」は不安や苛立ち、過度な緊張、疲労といった精神的ストレスが原因となり、腸の動きが鈍くなってしまうタイプの便秘

 

 

 仕事や人間関係の悩み、環境の変化などによる心の負担が、知らず知らずのうちに腸に影響を及ぼすのです。

 

 

 腸のぜん動運動は、自律神経によって調整され、リラックスしているときに優位になる副交感神経が働くことで、腸が適度に動き、自然な排便が促されます。

 

 

 しかし、ストレスを受けると交感神経が優位になり、腸の動きが抑制され、その結果、便意が起こりにくく、排便のリズムが乱れてしまうのです。

 

 

 また、強いストレスが続くと、腸が緊張状態となり、便が出にくくなるだけでなく、下痢と便秘を交互に繰り返すような不安定な状態となり、このような腸の不調は、さらに不安やストレスを強めてしまい、悪循環に陥りやすくなります。

 

 

 ストレス性便秘を解消するには、心と体の両面からのケアが重要で、深呼吸をしたり、自然の中で散歩をしたり、ぬるめのお風呂にゆっくり浸かるなど、自分に合ったリラックス方法を日々の生活に取り入れてみましょう。

 

 

今日から始める美便習慣を

 

 

 美便生活は特別なことをしなくても、日々のちょっとした習慣を整えるだけで、諦めることなく誰でも始められます。

 

 

 すっきり出て、見た目も心も若々しく保つ“美便”を手に入れるための生活術を具体的に紹介していきます。

 

 

 朝の過ごし方、水分の摂り方、食べる順番、運動や睡眠まで、腸が喜ぶコツは日常にたくさんあるので、今日からできることを、ひとつずつ始めていきましょう。

 

 

美便を出すために意識すること

 

 

 美便を出すには、単に便秘を解消するだけでなく、毎日の生活の中で「美便生活」を意識することが大切で、腸が本来の働きを発揮できる環境を整えてあげることがポイントです。

 

 

 まず基本となるのは規則正しい生活、朝起きて、決まった時間に食事をとり、適度な運動や睡眠を確保することで、自律神経のバランスが整い、腸のぜん動運動がスムーズに働くようになります。

 

 

 腸はストレスにとても敏感な臓器なので、生活リズムを整えることは、腸にとっての安心材料になるのです。

 

 

 また、食事面では食物繊維をしっかりと摂ることも重要で、野菜、海藻、きのこ、豆類などに含まれる不溶性食物繊維は便のかさを増やし、腸を刺激して排便を促します。

 

 

 さらに、発酵食品やオリゴ糖を取り入れることで腸内の善玉菌が活性化し、腸内環境が整いやすくなります。

 

 

 そして、ウォーキングやストレッチなどで腸の動きを促進していき、ストレス解消も同時に行なっていき、美便を作っていきましょう。

 

 

朝の行動が美便を生成する

 

 

 美便生活の第一歩は「朝活」、朝起きてカーテンを開け、朝日をしっかり浴びることで、体内時計がリセットされ、自律神経のバランスも自然と整っていきます。

 

 

 朝の時間帯は、副交感神経から交感神経への切り替わりが起こるタイミング、ここでしっかり目覚めることで、腸のぜん動運動もスムーズに働きやすくなります。

 

 

 また、早起きしてゆとりを持って朝食をとることで、胃結腸反射が働き、自然とトイレタイムへとつながります。

 

 

 無理に出すのではなく、自然な便意を感じやすくなるのが朝活のメリットとなり、誰にも邪魔されない静かな朝の時間は、ストレス緩和にも効果的になるのです。

 

 

朝起きての胃腸を刺激

 

 

 朝起きたら、まずは空っぽの胃腸に常温の水を一杯飲んで、寝ている間に失われた水分を補いながら、内臓をやさしく目覚めさせることができます。

 

 

 水分が胃に届くことで大腸が刺激され、蠕動運動が活発になり、便を排出する準備が整い、これが自然な便意を呼び起こす大切な“腸のスイッチ”です。

 

 

 続いて、朝食も欠かさずに食べていき、卵や納豆、ヨーグルトなどのタンパク質を意識してとることで、腸の筋肉や全身の代謝を支える基盤が整います。

 

 

 タンパク質は腸のぜん動を助ける筋肉を維持する栄養源でもあり、美便をつくる体づくりにも繋がっていくのです。

 

 

便秘対策に寒天習慣を

 

 

 便秘対策におすすめなのが「寒天」、寒天は天草などの海藻を煮て作られる、天然の食物繊維食品

 

 

 水に溶ける「水溶性食物繊維」が豊富に含まれており、腸内でゲル状になって便をやわらかくし、スムーズな排便をサポートしてくれます。

 

 

 寒天は無味無臭なので、果汁やフルーツを加えればデザートにもなり、甘さ控えめのジュレやゼリーとして楽しむことで、間食しながら自然に食物繊維がとれるのが魅力です。

 

 

 おやつの代わりに、寒天を取り入れて、簡単で美味しく、続けやすい寒天習慣で美便生活を行なっていきましょう。

 

 

ヨーグルトを毎日200g

 

 

 腸内環境を整えるために欠かせないのが、善玉菌であるビフィズス菌や乳酸菌

 

 

 その代表的な食品がヨーグルトになり、乳酸菌が豊富に含まれ、腸内で善玉菌を増やし、腸の働きを活発にしてくれます。

 

 

 毎日200gのヨーグルトを目安に取り入れることで、腸内の菌バランスが整いやすくなり、美便の習慣が根づきやすくなるのです。

 

 

 ヨーグルトが苦手な方は、きなこやココアパウダーを加えると風味がやわらぎ、食べやすく、また、牛乳が合わない方は、豆乳ヨーグルトを選ぶのもひとつの方法です。

 

 

少しずつ運動不足を解消

 

 

 便秘解消のためには、食事や生活習慣に加えて、運動不足の解消も欠かせません。

 

 

 腹筋力が低下すると、排便時のいきみが弱まり、自然なお通じが難しくなるので、ウォーキングや軽いエクササイズを毎日取り入れることが大切です。

 

 

 しかし、忙しい日々の中で時間を確保するのは簡単ではないので、そんな時は、エレベーターを使わず階段を利用したり、家事の合間にスクワットを取り入れたりと、ちょっとした工夫で体を動かす時間を作ることができます。

 

 

 無理なく、続けやすい形で運動を日常に取り入れていくことで、腸の働きも活発になり、美便習慣に重要になっていくのです。

 

 

お腹が空いて食べよく噛む

 

 

 便秘を防ぐためには、何を食べるかだけでなく「どう食べるか」もとても大切になります。

 

 

 まず意識したいのは、「お腹が空いてから食べる」ことを意識し、空腹を感じてから食べると、空っぽの胃に食べ物が入ることで“胃結腸反射”が起こり、腸が動きやすく、自然なお通じを促す仕組みになります。

 

 

 さらに「よく噛んで食べる」ことも重要になり、噛む回数が多いほど唾液が分泌され、消化がスムーズになり、胃腸の負担も軽減されていき、噛むことで腸が刺激され、ぜん動運動も活発になります。

 

 

入浴も美便習慣に欠かせない

 

 

 美便生活には、毎日の入浴も大切な習慣のひとつで、お風呂の湯温は38〜40度程度のぬるめが理想になります。

 

 

 この温度帯は副交感神経が高まり、心身ともにリラックスしやすくなり、腸も落ち着き、ぜん動運動が促されるため、排便の準備が整いやすくなるのです。

 

 

 さらに、湯船につかることで筋肉もほぐれ、体が軽く感じられるようになります。

 

 

 入浴中に軽くストレッチを行えば、疲労回復にもつながり、ハーブや入浴剤を加えると香りのリラックス効果も高まり、腸にもやさしい時間となります。

 

 

 やさしくマッサージすることで、腸への刺激が加わり、より自然な便意を引き出すことが可能になるのです。

 

 

朝のトイレタイムを楽しんでいく

 

 

 朝のトイレタイムは、美便習慣と切っても切れない関係ですが、焦ったり、落ち着かない気持ちになると、それがストレスになってしまいます。

 

 

 せっかく便意がきても、緊張で交感神経が優位になってしまうと、腸のぜん動運動が抑えられてしまい、ますます出にくくなるのです。

 

 

 だからこそ、朝のトイレタイムは“リラックスの時間”と考えていき、好きな香りの芳香剤を置いたり、やわらかい光の照明にしたり、居心地のよい空間にすることで、緊張をやわらげて腸も落ち着いた排便を行えます。

 

 

 毎朝のトイレ時間を快適に、そして前向きに楽しむことで、美便習慣はもっと自然に身につけていきましょう。

 

 

食べ物で美便を作る

 

 

 美便生活のカギは、なんといっても毎日の食事にあり、どんな食べ物を選び、どう食べるかで腸内環境は大きく変わります。

 

 

 腸がよろこぶ栄養をとり入れることで、自然とスムーズなお通じが生まれるので、この章では、便秘解消に効果的な食材や食べ方のコツを、わかりやすく紹介していきます。

 

 

2種類の食物繊維を毎日摂る

 

   

 美便を目指すうえで欠かせない栄養素のひとつが「食物繊維」、食物繊維は人の消化酵素では分解されない成分で、野菜、果物、豆類、穀類、海藻などの植物性食品に多く含まれています。

 

 

 胃や小腸では消化されることなく、大腸まで届き、腸内でさまざまな働きをしてくれます。

 

 

 注目したいのは、大腸の粘膜を刺激してぜん動運動を促進し、便通をサポートしてくれ、食物繊維をしっかり摂ることで、便がスムーズに排出されやすくなり、便秘の解消に大きく役立ちます。

 

 

 食物繊維には「不溶性」と「水溶性」の2種類があり、それぞれ異なる役割があり、「不溶性食物繊維」は、水に溶けにくい性質を持ち、腸内で水分を吸収して膨らみます。

 

 

 これにより便のかさが増え、大腸の壁を刺激してぜん動運動が活発化、不溶性食物繊維は、ゴボウ、キャベツ、かぼちゃ、豆類、穀物のふすまなどに多く含まれています。

 

 

 便の量が少ない、便が細い、排便回数が少ないといったタイプの便秘には、特に効果的です。

 

 

 一方、「水溶性食物繊維」は水に溶ける性質を持ち、腸内でゲル状になって便をやわらかく保ち、腸内の善玉菌のエサとなり、腸内環境の改善にもつながります。

 

 

 海藻類、オクラ、山芋、なめこ、大麦、果物などに多く含まれ、便が硬くて出にくいタイプや、腸内のバランスを整えたい方に必須になっていきます。

 

 

 美便を目指すためには、この2種類の食物繊維をバランスよく摂っていき、不溶性だけ、水溶性だけでは効果が十分に得られないこともあるため、さまざまな食品を組み合わせて、毎日の食事にうまく取り入れていきましょう。

 

 

美便を作るために4つの食品を

 

  

 美便を作るうえで欠かせないのは食物繊維ですが、それだけでは十分とは言えず、腸の健康をさらに高めるために、次の4つの食品を意識的に取り入れていきましょう。

 

 

 まず1つ目は「オリゴ糖」、オリゴ糖は腸内の善玉菌、ビフィズス菌や乳酸菌の大好物であり、彼らのエサになることで善玉菌を活性化

 

 

 腸内環境を整える助けになり、玉ねぎやバナナ、ごぼうなどに含まれており、手軽に摂取できます。

 

 

 2つ目は「発酵食品」、味噌や納豆、ヨーグルト、ぬか漬けなどには乳酸菌が豊富に含まれており、腸内の善玉菌の数を増加し、毎日の食事に発酵食品を1品加えるだけでも、腸の調子が大きく変わってくるでしょう。

 

 

 3つ目は「オレイン酸」、オリーブオイルに多く含まれるこの成分は、小腸で吸収されにくいため、大腸まで届いて便をやわらかくし排便がスムーズに、毎日の調理油に取り入れていきます。

 

 

 そして4つ目は「ビタミンE」、ビタミンEには血行をよくする働きがあり、腸の動きを高めるとともに、自律神経のバランスも整うので、アーモンドやかぼちゃ、アボカドなど積極的に食卓に

 

 

 これら4つの食品を意識して毎日の食事に取り入れることで、腸が元気に動き、美便生活がより確かなものになります。

 

 

マグネシウム食品をプラス一品

 

 

 美便生活に欠かせないミネラルのひとつが「マグネシウム」、マグネシウムは、腸内で水分を引き寄せて便をやわらかくし、自然なお通じをサポートしてくれます。

 

 

 しかし、現代では、精製された食品が多くなったことで、マグネシウム不足が深刻化しています。

 

 

 毎日の食事に「マグネシウム食品をもう一品」加える意識が大切です。

 

 

 おすすめは、和食の基本「まごわやさしい」の頭文字をヒントに、豆類(まめ)、ごま、わかめ、野菜、魚、しいたけ、いも類などをバランスよく取り入れること。

 

 

 これらの食品にはマグネシウムをはじめ、腸にうれしい栄養がたっぷり含まれています。

 

 

まとめ:今日から始める美便習慣を

 

 

 年齢を重ねるごとに便秘に悩む方が増えていき、シニア世代では、腸の働きの低下、筋力の衰え、食生活や運動不足など、さまざまな要因が重なって排便トラブルが起こりやすくなります。

 

 

 「美便=スムーズで快適な排便」が健康のバロメーターであり、毎日をいきいきと過ごすための鍵であることをお伝えしてきました。

 

 

 便秘にはタイプがあり、「腸の動きが弱い弛緩性便秘」「便意がなくなる直腸性便秘」「ストレスが原因の痙攣性・ストレス性便秘」など、それぞれ原因と対策が異なります。

 

 

 自分の体質や生活に合わせたケアを知ることで、より的確に便秘を改善していくことができます。

 

 

 排便の回数や時間にとらわれず、便の質やすっきり感を大切にすること、朝のトイレタイムや入浴などのリラックス習慣を整えることも重要になるのです。

 

 

 さらに、「水分」「運動」「睡眠」など基本的な生活リズムを整えることが、美便習慣の土台になります。

 

 

 食事面では、「2種類の食物繊維(不溶性・水溶性)をバランスよく摂取すること」「善玉菌を増やすオリゴ糖・発酵食品の摂取」「腸を潤すオレイン酸」「腸を活性化するビタミンE」などが有効です。

 

 

 さらに、マグネシウムを含む食材をもう一品加えることで、より自然な排便が促されていきます。

 

 美便生活は、毎日のちょっとした意識と習慣の積み重ねになり、身体の声に耳を傾け無理せず、自分のペースで続けていきましょう。

 

 

 腸内環境が整うと、肌の調子がよくなり、気持ちも前向きになり、健康全体に良い影響が現れ、美便習慣をはじめ、老化知らずの健やかな日々を手に入れてください。

 

 

 最後まで見ていただきありがとうございました。

 

 

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