目次
はじめに
低血糖とは、血糖値が低い状態のことを指し、普段なら私たちの体は、常に血糖値を正常に保とうとします。
しかし、不健康な食生活や生活習慣によって、血糖値の乱高下を何度も繰り返してしまうと、血糖値が上がりにくく、頻繁に低血糖状態になったり、正常に戻りきらない状態が続くのです。

血糖値が正常値に戻らないことで、体には様々な悪影響を及ぼしてしまい、日常の異常な睡魔、頭痛、不安感、イライラ、慢性疲労、過食など
このような症状を低血糖のせいだとは思わず、体質や年齢、ストレスで片付けてしまい低血糖の放置が続くのです。
現代の生活習慣は血糖値の乱高下がしやすく、低血糖状態の方も多くおられますので、まずは低血糖の事をしっかりと理解して、隠れ低血糖を改善し、元気な毎日を送っていきましょう。

生活習慣が低血糖を左右する
血糖値が乱れる要因は遺伝的な要因がありますが、ほとんどが生活習慣の乱れ、偏った食習慣が原因になります。
糖質の摂りすぎや極端な糖質制限、偏った栄養バランス、過食や欠食、睡眠や運動不足などが当てはまります。

このようなことが長く続いてしまうことで、内臓に影響を及ぼしたり、自律神経が乱れホルモンバランスにも悪影響を与え血糖値がさらに低下するのです。
今無意識に低血糖になってしまう生活習慣を送ってしまっている場合は、早期対策を行い改善を行い、低血糖状態を改善していきましょう。
目覚めのコーヒーは疲労源に
朝起きてすぐにコーヒーを飲むことが習慣になっている人は多いでしょう。
カフェインの力で頭をスッキリさせ、快適な一日のスタートを切るために飲んでいる方も少なくありませんが、この「目覚めの一杯」が実は疲労を招く原因になっている場合があります。

カフェインには中枢神経を刺激する作用があり、交感神経を活性化させることで無駄にアドレナリンを分泌させてしまいます。
その結果、一時的には集中力や覚醒度が高まり、仕事や家事に取りかかりやすくなりますが、この効果は長続きしません。
やがてカフェインの作用が切れると、反動で血糖値が下がりやすくなり、体は強い疲労感やだるさを感じやすくなるのです。
さらに問題なのは、寝起き直後にアドレナリンを無理に引き出すことで体に負担がかかる点です。
本来、起床後の体は副交感神経が優位な状態から少しずつ活動モードに切り替わる準備をしています。

そこへカフェインによる強制的な刺激が加わると、自律神経のバランスが崩れやすく、胃腸の働きが低下してしまいます。
その結果、朝食がとれない、あるいは食欲が湧かない状態になり、エネルギー不足で午前中を過ごすことになりかねません。
また、コーヒーに砂糖を入れる習慣がある方はさらに注意が必要で、砂糖によって朝から血糖値が急上昇し、短時間でインスリンが大量に分泌されます。
そしてその後は血糖値が急降下し、強い空腹感や甘いものへの欲求が高まります。
結果として、昼食前に菓子パンや甘い飲料に手を伸ばし、さらに血糖値の乱高下を繰り返すことになり、このパターンが続けば、低血糖症状や肥満、メンタル不調にもつながってしまいます。
もちろん、コーヒー自体が悪いわけではなく、適量であればリラックス効果や抗酸化作用も期待できる飲み物です。

ただし、低血糖が疑われる方や朝から不調を感じる方は、一度「目覚めのコーヒー」を控えてみることが大切です。
代わりに白湯や常温の水で体を目覚めさせ、朝食でエネルギーを補給することで、血糖値の安定とともに健やかな一日を始められるでしょう。
低血糖こそ朝食が必要に
血糖値が低めの人に多く見られるのが「朝に食欲がない」という状態です。
しかし、実はこのような人こそ朝食をとることが大切となり、低血糖の改善には、エネルギーを安定して供給することが不可欠であり、朝食はその第一歩となります。

朝に食欲がわかない理由のひとつは、夜間に血糖値が下がってしまっていることにあります。
睡眠中に低血糖を起こすと、体は命を守るためにアドレナリンなどのホルモンを分泌し、緊張状態のまま朝を迎えます。
このとき、起床後には一時的に食欲が抑えられたように感じますが、その緊張が途切れた瞬間に体にエネルギーがない状態となり、より強い倦怠感やだるさに襲われてしまいます。
つまり、朝食を抜いてしまうと、低血糖をさらに悪化させてしまい注意が必要なのは、朝食の内容です。
手軽だからといってスムージーや野菜ジュースだけで済ませると、一気に血糖値が上昇し、その後急激に低下してしまいます。

結果的に午前中に強い疲労感を感じ、朝以上に体がぐったりしてしまうことになります。
これは血糖値スパイクによる典型的な悪循環であり、低血糖の改善どころか症状を悪化させる要因となります。
また、白米やパンといった精製された糖質も起床直後に食べるのは避けたいところです。 体が目覚めていない状態で一気に糖質を摂ると、血糖値が急上昇し、インスリンが大量に分泌されてしまい、その後に血糖値が下がることで、再び強い眠気や疲労感を招くことにつながります。

そこで、朝起きたらまずコップ1杯の水を飲んでいき、このことにより胃腸がやさしく目を覚まし、食事の準備が整います。
そのうえで、糖質だけでなくタンパク質や野菜を組み合わせたバランスのよい朝食をとることが大切です。
卵や納豆、野菜の味噌汁などを加えれば、血糖値が安定しやすく、午前中の活動に必要なエネルギーをしっかりと確保できます。
無理に糖質制限を行わない
近年、健康志向の高まりとともに糖質制限がブームとなり、多くの人が実践していますが、糖質はタンパク質・脂質と並ぶ三大栄養素の一つであり、私たちの体にとって欠かせない存在です。
脳のエネルギー源はブドウ糖であり、これは糖質からしか得られず、糖質を極端に制限しすぎると、糖代謝そのものが低下し、体の働きが弱まってしまうのです。

もちろん糖質の食べ過ぎは肥満や生活習慣病の原因となるため望ましくありません。
しかし、少量の糖質をとっただけで強い眠気に襲われる場合、それは「糖質ゼロ」や極端な制限がうまく機能していないサインでもあります。
血糖値を上手にコントロールできていない証拠であり、ただ糖質を減らすのではなく、適度に取り入れて血糖値の安定を図ることが重要なのです。
糖質をゼロに近づけるのではなく、適度に摂取することで、日中の集中力や体力を維持することができます。
朝や昼に適度な糖質を含む食事をとることで、脳に必要なエネルギーが供給され、仕事や生活に必要なパフォーマンスを維持することが可能になります。
逆に糖質不足のままでは、だるさや頭の回転の鈍さを感じやすくなり、生活の質が低下してしまうのです。
さらに注意が必要なのが、糖質制限のしすぎは筋肉の低下を招くという点で、運動をするときの主なエネルギー源も糖質であり、不足すれば筋肉の分解を招いてしまいます。
筋肉量が減ると基礎代謝は落ち、脂肪を燃やしにくい体質へと変わってしまいます。

結果として痩せにくく太りやすい状態になるだけでなく、免疫力の低下を引き起こし、感染症や体調不良にもつながるのです。
健康を守るためには「糖質=悪」と決めつけるのではなく、質と量のバランスを意識して取り入れることが大切です。
アルコールは血糖値が上がりにくくなる
お酒を飲むと「血糖値が上がりにくくなる」という特徴があり、一見すると良いことのように思えるかもしれませんが、これは体にとってリスクを伴う状態でもあります。
アルコールが肝臓で分解される際、肝臓は糖を作り出す働き(糖新生)を抑えてしまうため、血糖値が上がりにくくなるのです。

その結果、低血糖に陥りやすく、だるさや頭の重さを招くこともあり、糖尿病の人や普段から血糖値が乱れやすい人は注意が必要です。
また、アルコールだけを飲んでいると血糖値が安定しにくくなり、お酒を飲むときには、少しでも食べ物を一緒にとることが大切です。
たんぱく質や野菜を含むバランスの良いおつまみを選ぶことで、血糖値の急な低下を防ぐことができます。
ただし、糖質の多いおつまみを食べ過ぎると今度は逆に血糖値の乱高下を招いてしまうため、揚げ物や甘いお菓子、炭水化物の取りすぎには十分な注意が必要です。
さらに気をつけたいのが「寝酒」の習慣、寝る前にアルコールを摂取すると、一時的に寝つきが良くなったように感じますが、深い睡眠は妨げられてしまいます。

そして、アルコールの影響で夜間に血糖値が下がりやすくなり、朝起きたときに体が重く感じたり、食欲が湧かない状態になることがあります。
これでは一日のスタートがエネルギー不足のまま始まってしまい、集中力や活動力に影響を及ぼします。
カロリーゼロと血糖値
今ではスーパーやコンビニに行けば、数多くの「カロリーゼロ」や「糖質ゼロ」と表示された商品を目にします。
清涼飲料水やお菓子、さらにはアルコール類にまで幅広く展開されており、健康志向の人々にとって身近な存在になっています。

しかし、この「ゼロ」という表示は、実際には完全にカロリーがないことを意味していません。日本の食品表示基準では、100gあたり5キロカロリー未満であれば「カロリーゼロ」と表示できるため、微量ながらエネルギーは含まれているのです。
さらに問題となるのが、砂糖の代わりに使用される人工甘味料です。
アスパルテームやスクラロースといった甘味料は、血糖値を直接上げないため「安心」と思われがちですが、その影響はまだ研究段階であり、さまざまな報告が出ています。
近年の研究では、人工甘味料が腸内細菌の増殖や機能を阻害し、耐糖能障害(血糖をうまく処理できない状態)を引き起こす可能性があると指摘されています。
また、他の研究では人工甘味料を長期間摂り続けると、かえって肥満や体脂肪量の増加につながるというデータも示されています。
これは「カロリーゼロだから安心」と考えて大量に摂取することが、結果的に代謝異常や生活習慣病のリスクを高めてしまう可能性があることを意味します。
さらに、人工甘味料は甘さを強く感じさせるにもかかわらず、血糖値が実際には上がらないという特徴があります。

このギャップが脳や体を混乱させ、「もっと甘いものが欲しい」という欲求を強めることもわかっています。
そのため、カロリーゼロ飲料を日常的に飲んでいる人ほど、逆に甘いお菓子や高カロリーな食べ物に手を伸ばしやすくなるという悪循環に陥る危険があります。
単品飯は血糖値に悪効果
現代の忙しい生活の中で、「時間がないから」と手軽に食事を済ませてしまう人は少なくありません。
パンだけ、麺だけ、丼物だけ、といった単品の食事でお腹を満たすのが習慣になっている方も多いでしょう。

中にはお菓子だけで空腹をしのぐ人もいますが、これらの単品飯は栄養バランスを欠くだけでなく、血糖値の観点から見ても大きな悪影響を及ぼします。
パンや麺、白米を中心とした丼物は、いずれも糖質が主体の食事ですが、単品で摂取してしまうと糖質量が過剰になりやすく、血糖値は一気に上昇します。
その結果、食後に強烈な眠気やだるさに襲われる「食後高血糖」や「血糖値スパイク」を引き起こしやすくなります。
短時間でお腹を満たせる手軽さの代償として、午後の集中力や活動力が著しく低下してしまうのです。
さらに問題なのは、空腹時にこうした単品飯を一気に食べることで、長時間何も食べていない状態で急に糖質を大量に摂ると、血糖値は急上昇し、その後インスリンが過剰に分泌されることで急降下します。
この乱高下が繰り返されると、脳へのエネルギー供給が安定せず、集中力の低下や頭の回転の鈍さが顕著になり、結果として仕事や学習の効率も落ち、日常生活に大きな支障をきたしてしまうのです。
加えて、食べ方そのものも血糖値に影響を与え、忙しいときには「噛まずに飲み込む」ような食べ方になりがちですが、これも血糖値の急上昇を招く要因となります。
よく噛まずに食べると消化吸収が早まり、血糖値が一気に上がってしまい、反対に、しっかりと噛むことで唾液が分泌され、消化がゆるやかに進みます。
また、咀嚼のリズムは脳に刺激を与え、インスリンの分泌を調整する働きもあるため、血糖値の急上昇を抑える効果が期待できます。
そのため、単品で済ませるのではなく、定食のように複数の品目を組み合わせることが理想です。

ご飯やパンなどの糖質に加えて、野菜の副菜やタンパク質源となる魚や肉、豆腐などを取り入れることで、消化吸収のスピードが緩やかになり、血糖値も安定しやすくなります。
また、バランスの良い食事は血糖値だけでなく、体の栄養補給としても優れ、疲れにくく健康的な体を維持することにつながります。
単品飯の便利さに頼りすぎることは、短期的には時間を節約できても、長期的には血糖値の乱れや体調不良という形で大きな代償を払うことになります。
外食での隠れ砂糖に注意を
忙しい時や調理をしたくない時に、外食はとても便利となり、最近では配達サービスも充実し、スマホひとつで家まで料理が届く時代になりました。
しかし便利さの裏には、健康に影響を及ぼすリスクが潜んでおり、その一つが「隠れ砂糖」、外食では糖分、脂質、塩分が想像以上に多く含まれていることが多く、とくに砂糖は料理の見た目や味からは気づきにくい点に注意が必要です。

「ヘルシーそうに見えるから安心」と思って選んだ料理にも、実は砂糖が多く含まれていることは珍しくありません。
例えば煮物や丼物、照り焼きなどの和食メニューは、一見健康的に見えてもタレや煮汁に砂糖が多く使われていることがあるのです。
また、中華料理やエスニック料理では、辛味や酸味を和らげるために砂糖が隠し味として加えられることが多く、気づかないうちに糖質を摂りすぎてしまうのです。
さらに、外食に欠かせないタレやソース類にも注意が必要です。
焼肉のタレ、甘酢ソース、ケチャップやドレッシングなど、調味料に含まれる糖質は意外と多く、無意識に血糖値を上げる原因となります。特に「セット料理」は要注意です。

ラーメンとチャーハン、うどんとおにぎり、カレーとナンなど、主食が二重に組み合わされた「ダブル糖質」のメニューは糖質過多となり、血糖値の上昇を抑えるのが難しくなります。
便利で満足感はありますが、血糖値の乱高下を招き、食後の眠気やだるさ、さらには長期的な肥満や糖尿病リスクの要因になりかねません。
外食を利用するときには、まず「隠れ砂糖が潜んでいる」という意識を持つことが大切になり、できるだけ単品で糖質に偏らず、副菜やサラダ、タンパク質を含む料理を組み合わせることでバランスを整えましょう。
まとめ
低血糖は体質より生活習慣の影響が大きく、糖質の摂り過ぎや極端な制限、欠食、睡眠・運動不足が乱高下を招き、目覚めのコーヒーは一時的に覚醒しても反動でだるさを招き、砂糖入りならスパイクを助長してしまいます。
朝は白湯からたんぱく質・野菜併用の朝食で安定をさせ、糖質はゼロでなく適量が基本になり、アルコールは糖新生を抑え低血糖を招くため“つまみ”を添え、寝酒は避けていきます。
カロリーゼロや人工甘味料、単品飯、外食の隠れ砂糖・ダブル糖質にも注意をして、定食型と咀嚼を心がけ、血糖値を穏やかに保っていきましょう

最後まで見ていただきありがとうございました。
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